樹木解説
高さは10mほどになる。葉は枝先に集まって互生し、長さ15-20cmの広倒披針形から狭倒卵形で革質。11-12月、枝先に芳香のある白い花を密に開く。花弁は5個。葉裏、花柄、苞、萼に褐色の綿毛を密生する。果実は翌年6月頃に黄褐色に熟す。
08.12.14上福岡 |
12.10.19新宿御苑 |
08.12.14上福岡 |
10.06.19上福岡 |
09.11.20京都 |
10.12.10新宿御苑 |
10.12.10新宿御苑 |
11.03.30上福岡 |
小説の木々
季節はやはり今と同じ十二月のことだった。境内を囲んだ山茶花の生け垣は花ざかりで、拝殿の隣りに植えられた枇杷の木も、白い花をひっそり咲かせていた。(「私がいないクリスマス」加藤元)
開け放した縁側に古びた座布団が置かれている。玄関脇の枇杷の大木が緑陰を広げ、腰を下ろすと涼しい風が吹き抜けて心地よい。さきほどの女の母親か、姑か、腰の曲がったかなり高齢の女がお茶をいれ、大きな梨と小ぶりの包丁をたずさえて現れた。(「冬の光」篠田節子)