樹木解説
「カエデ」は、カエデ科の樹木全般を指す言葉で、葉がカエルの手に似ていることから「蛙手」に由来する。一方「モミジ」は木々が赤や黄色に紅葉することや紅葉した葉を指すが、カエデ類の紅葉が美しいのでモミジといえばカエデ類を指すことが多くなった。また、カエデ類の中でも特に紅葉が美しいイロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジには名前に「モミジ」がついておりこれら3種類を特に「モミジ」と呼び、他は「カエデ」と呼ぶこともある。
ノムラカエデ |
09.04.29森林公園 |
12.04.24森林公園 |
12.04.24森林公園 |
ショウジョウ(猩々) |
09.11.07神代植物公園 |
09.11.07神代植物公園 |
09.11.07神代植物公園 |
タムケヤマ<手向山> |
09.04.18上福岡 |
10.04.24上福岡 |
10.04.18小石川 |
アオシダレ<青枝垂> |
09.04.18上福岡 |
09.04.18上福岡 |
15.04.06花と緑の振興センター |
補足
梁のそばにある換気口から、街路樹の葉音が入り込んできた。カエデが幼い葉を擦り合せている。この夜が無事にいつもどおりの朝に繋がるよう祈っているようだった・・・秀一の指先に息を吹きかけ、花海が呟いた。「我愛爾」唇がジャスミンの香とともに、秀一の鼻先に近づいてくる。秀一は肌を寄せて眠る自分たちの姿を思い浮かべながら、花海を真似て呟いた。「ウォアイニィ」窓の外でカエデの樹がそよそよと囁きあっている。(「誰もいない夜に咲く」桜木紫乃)
庭の楓の木の真上にあった月が、いつの間にか見えなくなっていた。空はますます勢を増したらしい焔の色を映して明るい。月は、その朝焼けに似た明るさのために消されてしまったのか、或いは既に沈んだのかどうかさだかでない。午前二時になろうとしていた。爆音は疾うに去って、静まり返ったなかに、かなりの風があって、楓の若葉を翻していた。火が呼び起こした風がここまで吹いて来ているのか、と里子は思った。(「この国の空」高井有一)