樹木解説
高さは5-6mになる。葉は長さ2-5cmの長楕円形でふちは全縁。6月頃、直径約5cmの朱赤色の花を開く。花弁は6個で薄くてしわがある。萼は6深裂する。果実は球形で先端に萼片が残る。果皮は厚く、熟すと不規則に裂け、淡紅色の種子が現れる。
10.09.09上福岡 |
12.07.04神代植物公園 |
09.05.17上福岡 |
12.07.04神代植物公園 |
14.05.17川口グリーンセンター |
14.05.17川口グリーンセンター |
10.09.09上福岡 |
09.11.15森林公園 |
小説の木々
「残りの兎一匹とモルモット二匹を殺すあいだも、道子は柘榴の重なりあった濃い緑の葉の下に立っていた。葉で顔が半分隠れ、ちょうど道子の頬の場所にまるでオレンジ色の痣のように柘榴の花が咲いていた」(「移動動物園」佐藤泰志)
一夜の木枯らしにざくろの葉は散りつくした。その葉は、ざくろの木の下の土を円く残して、そのまわりに落ちていた。雨戸をあけたきみ子は、ざくろの木が裸になったのにも驚いたが、葉がきれいな円を描いて落ちているのも不思議だった。風に散り乱れそうなものだった。梢にはみごとな果実があった。(「掌の小説/ざくろ」川端康成)