樹木解説
高さは15mになる。樹皮は皮目が多く、枝が変化した大型の棘がある。葉は偶数1-2回羽状複葉。小葉は8-12対で長楕円形。6月頃総状花序を出し、淡黄緑色の小さな花をつける。花弁は4個。雄しべは8個、雌しべは1個。豆果は長さ約30cmでねじれる。
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小説の木々
省吾はふーと息をついて、梅の木の隣りの、サイカチの枝に目をやった。天婦羅にすると旨い若芽の季節は過ぎてしまったが、実がなれば痰を切る薬になる。「冬は芋を、夏は味噌を運ぶそうだ」貞次郎は力なく、つづけた。省吾はサイカチから貞次郎の横顔に目を移して言った。(「つまをめとらば」青山文平)