樹木解説
大きいものは高さ65m、直径6.5mになる。樹冠は楕円状円錐形。樹皮は赤褐色で縦に長く裂ける。葉は小形の鎌状針形でらせん状につく。4月頃開花する。雄花は前年枝の先に多数つき淡黄色で楕円形。雌花は前年枝の先に1個つき緑色で球形。球果は長さ2-3cmの卵状球形で10月頃成熟する。
08.11.02上福岡 |
10.11.19上福岡 |
08.11.02上福岡 |
09.10.09小見玉市 |
10.07.27屋久島 縄文杉 |
10.07.28屋久島 紀元杉 |
10.07.27屋久島 大王杉 |
10.07.27屋久島 翁杉 |
小説の木々
紅葉は銹(さび)色が日毎に暗くなっていた遠い山は、初雪であざやかに生きかえった。薄く雪をつけた杉林は、その杉の一つ一つがくっきりと目立って、鋭く天を指しながら地の雪に立った。(「雪国」川端康成)
淡窓は時おり、雨の降る林の中を杉の匂いを嗅ぎながら散策したいと思うことがある。天に向かって真っ直ぐ立つ杉が、雨に濡れるとより清浄なものに感じられるからだ。どのように身を慎もうが現世の汚濁は避け難い。それを洗い落とし、潔斎するために自然に包まれながら雨に打たれて身を清めたいと思う。(「霖雨」葉室麟)