トドマツ(椴松)

別名 アカトドマツ
科属 マツ科モミ属
学名 Abies sachalinensis

性状
常緑高木
葉の分類
互生、単葉、針葉、線形
類似
備考

参考: 葉っぱでおぼえる樹木(柏書房)/日本の樹木(山と渓谷社)/樹に咲く花(山と渓谷社)

樹形

13.04.16筑波実験植物園

樹木解説

高さは普通20-25m、大きなものは35mになる。樹皮は滑らかで、帯紫褐色または灰褐色。葉は1.5-2cmの線形、らせん状に互生。葉の裏には2条の気孔帯が目立つ。6月に開花し、雄花は紅色。球果は5-8.5cmで、9-10月に成熟して黒褐色になる。

11.01.29筑波実験植物園

11.01.29筑波実験植物園

11.01.29筑波実験植物園

11.01.29筑波実験植物園

小説の木々

足下に麓が小さく霞んでいる。雪の中に森が肩を寄せ合っている。トドマツの黒緑を、靄がゆっくりと包みこむ。空が一段と近くなる。尾根が幾重にも入り組んで、皺だらけの老人のようだ。削がれた斜面は仰ぎ見ればおのずと背筋も伸びてくる。急激に険しくなった目の前の斜面に、木は一本も見当たらなかった。(「光る牙」吉村龍一)