南光坊は四国八十八箇所霊場の第五十五番札所である。
昭和20年8月の空襲で、市街はほとんど焼失、焔は境内を包み、本殿、拝殿をはじめ社叢も多く焼けた中で、幸いこの大クスは焼失をまぬかれた。幹を見上げると無惨な空襲による焼けあとがあり、空襲のすさまじさを記録している。再起した大クスは、信仰の木となり、市民に親しまれている。クスは暖地性の植物で、昔は山地部はもとより、平野部の各地に自生していたであろうが、特に大山祇の神との縁が深く老巨木も多い。この社叢の占有種で、クスの森ともいえる。今治市には名木や街路樹にクスが多いところから市の木はクスとなっている。（今治市教育委員会）
推定樹齢：300年以上、幹周：3.7m、樹高：17m（案内板による）

出展：立て看板情報より