石戸蒲桜(国指定)
樹高14.0m、根回り7.41m、樹齢およそ800年。石戸蒲桜は大正11(1922)年10月12日に国の指定を受けた天然記念物。指定当時はかなりの巨木で、日本五大桜の一つに数えられていた。戦後は次第に衰え、現在では1本の幹と孫生えが残るのみとなっている。樹種は「カバザクラ」という世界でただ1本の品種で、最近の研究ではヤマザクラとエドヒガンの自然雑種と考えられている。
蒲サクラには源範頼にまつわる伝説が残されている。範頼は源頼朝の弟、義経の兄に当たり、遠江国蒲御厨(がまのみくりや)、現在の浜松市)で生まれたため、「蒲冠者(がまのかじゃ)」と呼ばれた。源平の合戦では大手大将軍として活躍したが、その後兄の頼朝から謀反の疑いを持たれ(どうしようもないね、頼朝という人は)、建久4年(1194)には伊豆の修善寺に幽閉されそこで果てたというのが歴史の通説となっている。
しかし、ここ石戸宿では、範頼は殺されずにこの地へ逃れ、隠れ住んでいたという伝説がある。逃げるときについてきた杖が根付いて蒲ザクラになったという。
出展:東光寺「石戸蒲ザクラ」パンフレットより
10.04.04埼玉県北本市 |
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