樹木解説
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小説の木々
あくる朝、これまでのくもと同じように、大きなくもは玄関の柱と棕櫚竹の間の、屋根に一番近いところに、予備のくもはもちの木と姥目樫の間に、それぞれ立派な巣を張った。くもの草にいたときの何倍も大きい。今年も見られなかった。くもは、始めの糸を、どうやって掛けるのだろう。毎年見てみたいと思っているのに、まだ見たことがない。(「みなそこ」中脇初枝)