樹木解説
小葉は1-2対で小形。裏面の主脈や葉軸は有毛。5月頃、枝先に直径約2cmで淡黄色または白色の八重咲きの花を開く。白花には芳香があるが黄花にはない。実はできない。
09.04.12上福岡 |
09.04.12上福岡 |
09.04.18上福岡 |
09.04.18上福岡 |
樹名:モッコウバラ(一重) |
14.05.02筑波実験植物園 |
14.05.02筑波実験植物園 |
14.05.02筑波実験植物園 |
補足
庭に隅に、黄色い花が植えられていた。隣家との境目の金網に旺盛に茂り、もこもことした柔らかそうな花をたくさん咲かせている。要り卵みてい、とまず思い、自分が空腹なのだと知る。よくよく眺めるうちに、その花はとても、祖母が昼間着ていたワンピースの柄と似ていることに気づいた。「ばあちゃーん」「あぁ?」「あの花なんてーの」夕暮れの庭に指を伸ばす。祖母は目を凝らし、ああ、と頷いた。「モウッコウバラだよ」もっこうばら、と復唱する間にすうっと意識が溶け消えた。枕代わりにした座布団を抱きしめる。頬に触れる、畳の感触が気持ちいい。(「桜の下で待っている」彩瀬まる)