樹木解説
高さは1-1.5mになる。枝には短い軟毛と長さ2-9mmの刺が多く、刺にも軟毛が密生する。葉は奇数羽状複葉で互生する。小葉は長さ2-3cmの楕円形または卵状楕円形でふちに鋸歯があり、表面にはしわがある。托葉は大きく、下部は複葉の柄の基部で合着する。開花時期は6-8月で、枝先に紅色で直径6-8cmの大形の花を1-3個咲かせる。花弁は5個で広倒心形。8-10月に結実する。果実は、親指ほどの大きさで赤く、弱い甘みと酸味がある。
10.05.16小石川植物園 |
09.05.26白金台 |
10.05.22森林公園 |
10.05.22森林公園 |
09.10.04森林公園シロバナハマナス(f. alba) |
10.05.22森林公園 |
09.10.04森林公園 |
09.11.29森林公園 |
樹名:シロバナハマナス |
15.05.15筑波実験植物園 |
15.05.15筑波実験植物園 |
15.05.15筑波実験植物園 |
品種:ピンクグルーテンドルスト(Pink Grootendorst) |
14.05.16赤塚植物園 |
14.05.16赤塚植物園 |
14.05.16赤塚植物園 |
樹名:ハンザ |
14.06.24北大植物園 |
14.06.24北大植物園 |
14.06.24北大植物園 |
樹名:ヤエハマナシ |
16.05.15神代植物公園 |
16.05.15神代植物公園 |
16.05.15神代植物公園 |
小説の木々
盛夏だ。光が万遍なく行き渡っている。この光景は俺の気持ちにしっくり来る、と達夫は思う。肩を並べて海岸通を渡った。夏草に踏み込んだ。草と枯れかけたハマナスの潅木に蜘蛛が巣を張っている。昨夜の雨で水滴が巣にこびりついて、揺れながら光った。湿っぽい草がサンダルばきの裸の足音に触れる。草ずれが皮膚を刺した。「こんなハマナスなんてよ、潮にすぐやられる。市役所の奴らは何を思っているのかな」男が潅木を蹴った。蜘蛛の巣が揺れ、水滴が震える。(「そこのみにて光り輝く」佐藤泰志)
庭、と呼んでいいものか、境のない敷地のあちこちで、可愛らしい草花たちが迎えてくれる。良子は、ボストンバックを膝の上に抱え、植えたばかりのハマナスのそばにしゃがみ込んだ。まるで我が子を愛でるように、そっと手を伸ばす。「良子!見てみろよ。ハマナスがさいているぞ」「篤ちゃん、こんな山の上にハマナスが咲いているわけないでしょう」花のそばにしゃがんで、ハマナスによく似たバラ科の「オオタカネバラ」だと教えてやる。(「愛を積む人」豊田美加)